本当に肢別問題集をぐるぐるやるだけでいいのか!?
毎回すぐ忘れることを実感させられるだけなんだけど本当に身につくのか!?
皆どうしてるんだ!?
…とお思いの皆さん、こんにちは。
誰でもそんなふうに思いながら勉強してるのではないでしょうか。50歳の私はまさしく毎日そう思っています。
私の現状…
私は勉強を始めた(というかスタディングの行政書士講座を購入した)のが四月頭で、講座は今のところ一度見ただけ。その後は延々と肢別問題集をやっています。五月はちょっと忙しかったので進みはよくありません。(これを書いているのは五月末です)
今、行政法が三周目、民法は二周目、商法会社法は一周目ざっとやっただけ。憲法は一周目も終わっていません。基礎法学なんかは手つかず。
といっても商法会社法・憲法・基礎法学をまったく触っていないのではなく、スタディングのAI復習問題だけ週に何回かやるようにしています。
なのでまあ、講座で出て来た内容はまあまあ頭に残っているかな?という感じです。
他の通信講座にもこういう復習問題集があると思いますが、こういう「講座に出て来た基本的な内容を頭の中に留めておいてくれる」レベルの問題集、あると便利なのでお勧めですよ!
肢別問題集は当たり前ながらボリュームありすぎですし、秒トレ(iphone版/Android版)もちょっと詳しすぎるんですよね。
勉強法は大別して2つあるらしい
行政書士の勉強を始めた頃に色々本や記事を読んでみたんですけど、テキストメインでやる人と、過去問メインでやる人に別れるみたいですね。
- テキストメイン
- 一冊のテキストを何周も読み込む。最終的には、キーワードを見たら教科書のあのへんにあったというのが思い浮かぶようになるらしい。テキストと自分用のノート作成をセットでやる人がいるが、これは時間がかかりすぎるので推奨されないっぽい。
- 弱点:何かしら書かないと身についた実感がない。問題文に慣れていないと試験の際にテキストの内容の当てはめに戸惑うかもしれない。また、そのとき覚えられないことを一生懸命読んで時間を無駄にするリスクがある(最初は重要判例やら参考情報やら頭に入らないのは当たり前。何度も戻ってくるうちにすんなり頭に入るようになることってありますよね。でも真面目に最初からすべてを理解しようとしてしまう)。
- 過去問メイン
- テキスト読まずにいきなり過去問から始める人もいるらしい。基本的に分からないときはすぐに回答を見るというやり方。何周も過去問を解くうちに出題傾向や引っかけポイントが分かってくるし、試験に出るところだけを効率的に学習できる。ただし「いつか覚えるだろう」「後で覚えよう」と思っているといつまで経っても覚えない。
- 弱点:「これ覚えられてない…」ということに直面し続けないといけない。毎日取り組むことを考えると、これは結構しんどいですよね。また、論点の体系的な理解が後回しになり、結果的に理解が遅くなるリスクがあると思います。(危険負担と契約不適合の違い・繋がりを意識しないまま丸覚えしてしまう、みたいな…)
どちらからか選ばなければならないなら、私としては、「テキストメインでやるより過去問メインでやったほうが実際の出題形式に慣れられる」という一点で過去問メインがいいと思います。
私たち受験生が問われるのは、結局のところ、実際の法律をどれだけ深く理解しているかということより、「試験で合格点を取れるか」なので。
ただ、試験勉強って忘却との戦いです。
どうすれば記憶が定着するかを考えると、やっぱり理解することだと思うんです。
じゃあ結局、「テキスト+過去問」というめちゃくちゃ普通の結論に落ち着いてしまうのか!?
…まあそれでもいいと思うんですけど、私が出した答えは「過去問でキーワードインストール+繋がりで整理」です。
過去問でキーワードインストール+繋がりで整理
「理解が大事」というのは当たり前なんですけど、そもそも「理解した」ってどういう状況なんでしょう。
ここで重要なのは、私たちが求めているのはとりあえず試験合格に必要な「理解」だということです。
肢別問題集三周目に突入して、「これは簡単」という分野と「全然分からん」という分野にはっきり分かれてきたんですが、「これは簡単」と感じる分野は問題文の単語が脳内から色々なキーワードをぱーっと引き出してくれるんですね。
逆に「全然分からん」分野はまったく脳内から関連キーワードが出て来ない。
つまり私の頭の中は、今、「キーワード同士の繋がりやレイヤーが頭の中で整理されている分野」と「キーワードが最低限インストールされているだけの分野」に分かれています。
前者の「キーワード同士の繋がりが頭の中で整理されている」状態、これが試験合格に向けて目指すべき「理解」の状態だと思うんですよね。
この状態はもちろんテキストメインでじっくり勉強しても実現できますが、試験には不要なキーワードも入って来てしまいますし、まだインストールしていないキーワードとの繋がりを先に学習せざるを得ないこともあります。
なので、最初の学習フェーズでは、とにかく「必要なキーワードを頭にインストールする」という感覚でやるのがいいと思います。
肢別問題集はこれにぴったりなんですよね。
でも一回インストールしただけではすぐ忘れます。
なので、忘れる前に「繋がりで整理する」段階を入れるのがおすすめです!
繋がりで整理する作業
問題集一周目はキーワードインストールフェーズだと割り切っていいと思います。
二周目も、恐らく「あーこんな問題やったな…」くらいの記憶しか残ってないでしょうから(私だけかもしれませんが…)、まだキーワードインストールのフェーズだと割り切っていいと思います。ただ、分からなかったらテキストを見直しましょうね。
二周目は、同じようなキーワードを混同していないか、ということに常に気をつけておくと後が楽です。
行政法は特にこれが多いですよね。
行手「申請に対する処分」の書類に不備があるとき、行政庁は補正させることも拒否することも出来るのに、行服の審査請求書に不備があるときは補正を「命じなければならない」みたいな…。
「Aは○○なのにBは××なのはなんで?」といった切り口から頭を整理すると、「行手の申請は事前手続だけど、行服の審査請求は事後救済!既に権利を侵害された国民救済のための手続!書類がちょっと間違ってるくらいで門前払いしてはならない!」というふうに記憶が定着します。
似たような単語がふわっとしたイメージとして頭の中に漂っているので、それを捕まえて正しい位置に置いてあげる作業です。
この作業をしたときは、キーワードだけメモしておくとよいですよ。数日後に「あれ、何だっけ」となることが多いので。
二周目に「何を答えたらいいのか全然分からない。見覚えもない」という問題があったら、そこは一周目の気分でしっかりテキストを読んでもう一度問題を解きましょう。
まずは覚えないことには始まりません。
暗記が苦手なら、忘れる前に二周目をやるようにしましょう。つまり民法丸ごと最初から最後まで解いて一周とカウントするのではなく、一日に新規5ページ+昨日の復習5ページといった感じで進めていくといいですよ。
忘却との戦いなのです!忘れないための工夫さえすれば覚えられます!
さて、三周目に入ったらキーワードの繋がりをしっかり強化していきましょう。
というとなんだかややこしそうですけど、実際はシンプルで、単に問題文の中にあるキーワードと、頭の中にある関連キーワードを紙に書き留めていく作業です。
この紙は、「今その問題文を見ながら頭の中を整理する」こと以上に、「今は思い出せないけど後で関連キーワードに気づいたときに関連キーワードを含めて整理し直す」ことにめちゃくちゃ役立ちます。
たとえば、契約不適合の問題を解いているときに、密接に関係しているわけでもない危険負担のキーワードをぱっと思いつくかというと、そういうわけにもいかないですよね。
でも後で危険負担と契約不適合を混同させて引っかけるような問題が出てきたら、「あ!似たようなやつ前にやった!」と気づきます。そのとき、このメモと問題を見返して、どのキーワードとどのキーワードが結びつくのかイメージするわけです。たとえば誰に非があるのか・不可抗力なのか、引渡し前なのか後なのか、使える「武器」はどういうふうに違うか、といったことです。
この作業をやりながらだと、三周目は二周目よりも時間がかかります。でも知識の定着がかなり違うのでおすすめです。
この作業をやってキーワードの繋がりを作ると、こういうふうに問題を解いていくことになります。
例えば、民法でこんな問題が出たとします。
AがBに建物を売る契約をした。引渡し前に、Aの責めに帰すことのできない事由で建物が一部損傷した。BはAに対して代金の減額を請求できるか。
「危険負担と契約不適合責任、どっちの話だっけ…?」と頭が真っ白になりがちな場面です。
でも既に三周目なので、頭の中にはある程度キーワードがインストール済みです。
キーワード同士を線で繋いでいきます。
問題文を読んで最初に拾うのは「売買契約」「引渡し前」「帰責事由なし」「代金減額」あたりです。
「引渡し前」と「帰責事由なし」が線で繋がると、危険負担というキーワードが浮かび上がります。
引渡し前に、誰のせいでもなく物が壊れたら、買主は代金を払わないといけないの? …というのが危険負担の典型的な状況でしたね。
一方、「代金減額」というキーワードから脳内の他のキーワードをずるずると引っ張ってみると、契約不適合責任が出てきます。
引渡された物に問題があったときに買主が取れる手段の一つ、という位置づけでしたね。
ここで「あれ、この問題、危険負担カテゴリと契約不適合責任カテゴリの、両方のキーワードが出てきてるぞ」となるわけです。
危険負担と契約不適合責任は、どちらも売買契約のトラブル処理の話ですが、引渡しの前か後かでどちらのカテゴリに属するかが決まってきますよね。
今回は「引き渡し前」なので、契約不適合責任、つまり「代金減額請求」は的外れ。
正解は「Bは代金減額を請求できない」。ただし履行拒絶はできる、という処理になるわけですね。
繋がりで覚えると何が起きるのか
最初は、危険負担も契約不適合責任も、ばらばらのキーワードとして頭に入れます。
それでいいのです。肢別問題集をぐるぐる回すのは、まずこのキーワードを頭にインストールする作業です。
ある程度キーワードが溜まってきたら(私のお勧めは三周目)、「このキーワードとこのキーワードは同じ繋がりの中にいるな」「このキーワードとこのキーワードは似た単語なのに全然違うカテゴリなんだな」と考える時間を意識的に取りましょう。
これはスケジュールに入れましょう。次の論点に進む前にしっかり整理しましょう!
私たちの敵は忘却とやった感です。
一日Nページこなすということだけを目標に頑張ると、分かっていないことを放置してどんどん先に進んでしまいがちです。先ほども言いましたが、分かっていないことと直面するのはしんどいのです。
だから多くの人が分かっていないことを放置します。放置せずにさっさと向き合うだけで、私たちは一歩も二歩も前に出ることが出来るわけです。
頭の中でキーワード同士の繋がりがはっきりすると、問題文の中のキーワードを2、3個拾っただけで、何の話をしているのか、何と引っかけようとしているのかが見えるようになります。
これが私の言う「理解」です。一個一個のキーワードを深く理解するのではなく、キーワード同士を結ぶ線を増やしていく作業。
ひとつキーワードがあればずるずるーっと色々引き出せるようになるので、問題を解くのも早くなりますし、それだけ思い出す機会が増えるので忘れないようになります。
このキーワードを繋がりで整理する作業をやった後、半日くらい置いて上で挙げた秒トレ(iphone版/Android版)の該当分野をやると、熟練度が目に見えて上がりますし、分かるようになった実感があるのでお勧めです。
長々と書きましたが、まとめるとこんな感じです。
- 肢別問題集で頭の中にキーワードをインストール
- 二周目くらいから「Aは○○なのにBは××なのはなんで?」という対比を意識する
- 頭の中にある程度キーワードが貯まったら、キーワード同士の繋がりを作る。目安は三周目。
- キーワード同士の繋がりを作ったら、該当分野を秒トレで復習
- その後も肢別問題集をぐるぐる回す。敵は忘却とやった感!
まだ試験まで5ヶ月もあるのでまったく焦る必要はありませんが、5ヶ月後にどうせ覚えないといけないなら今しっかり覚えて5ヶ月間「よし、この問題は完璧」という気持ちで問題集をぐるぐる回したほうが気持ちいいはずです。
一緒に頑張っていきましょう!
